こんにちは。灯(@tumenoakari)です。
会社でSDGsやっていこうぜ!っていうプロジェクトが発足しまして、その委員になりました。
それで、SDGsについていろいろ勉強するようになりましたのです。 すると、会社で取り組むSDGs以外のことにも興味がわいてきまして、特にファッション関係ってSDGsのやりごたえがある分野だと気づきました。率直に「モッタイナイ」が多い。
もともと、革製品のケアや洋服のケアの技術を多少ですが持ち合わせており、道具もそろっていましたので、最近の趣味としてゴミになってしまう寸前のアイテムを復活させるという事をやっています。
今回は成果物の報告(自慢!)する前に、お役立ちだったアイテムについてまとめておこうという意図の記事です。
メルカリでゴミを買い、復活させるのはSDGsであり、節約である
ちょっとこの写真を見てください。 これは「ホワイトハウスコックス」という一流ブランドが制作した馬蹄型のコインケースです。
メルカリで購入しました。値段は送料込みで600円。 手間と送料を考えたら出品者の人に利益なんか残らないでしょう。
おそらく、出品者の方は捨てるに忍びなく、しかしどうしょうもできないのでメリカリで手放したのでしょう。
実際、届いたアイテムを検品してみてもかなり革の痛みが激しく、普段使おうと思えない状態です。
現在、このアイテムを修復中であり、なかなかいい感じに復活しつつあります。(洗って乾かしたり、オイル浸透させたりで時間がかかります。上手くできたら完成品の写真撮って、やり方と一緒に別途記事にする予定です。みてね!)
こういった作業を行うときに必要だった、便利だったというアイテムを紹介していきます。
M.モゥブレィ デリケートクリームは水分補給の決定版
革製品のケアといったらまずこれ。M.モゥブレィのデリケートクリーム(デリクリ)です。
デリクリは有名な商品なので知っている人が多いと思いますが、一応、役割と特徴を説明します。
デリクリの役割は保革です。 革に水分補給をするためのアイテムです。 乾燥から復活させてひび割れを防止したり、ひび割れの進行を抑制したりする目的で使うアイテムです。
デリクリがもてはやされる理由は使いやすさです。
・「水分補給」が軸の構成なので、革の変質が起こりにくいこと
革製品のケアで「とりあえず生」みたいな感じに「とりあえずデリクリ」で使えるのがエライです。
多くのレザークリームの成分は、
① 保湿成分「水分・油分」
② ツヤ出し成分「ロウ分」
③ 2つの成分を混ぜ合わせるための「有機溶剤」この3つの成分で構成されています。
「水分・油分」が多ければ柔らかく、「ロウ分」が多ければ硬めのクリームになります。デリケートクリームは保湿力である「水分・油分」の割合が多く、その中でも「水分」に比重を置いています。
つまり、非常に柔らかいクリームです。
ですから、皮革製品のお手入れをよくしている方ほど、デリケートクリームのフタを初めて開けた時の驚きが大きいかもしれません。
というのも、デリケートクリームが登場し普及するまでは、これほどゼリー状で柔らかいレザークリームは存在しなかったからです。
引用元→https://m-mowbray.com/blog/11-25delicatecream-lp/
現在あまたのデリクリが存在しますが、この道の先駆者こそM.モゥブレィのデリクリです。
保湿を得意とするデリケートクリームに欠かせない成分が「ラノリン」です。
この「ラノリン」は2つの保湿成分「水分・油分」のうちの、「油分」にあたるものです。羊などの皮脂腺から分泌される油脂を精製して作り出すラノリンは、自分の重さに対して2倍ほどの水分を取り込むことが出来ると言われています。
乾燥したスポンジが水を吸い込む様子を想像すると、イメージしやすいでしょうか。革の繊維は水分を吸収することで膨張します。水分は次第に蒸発してしまいますが、入れ替わるようにしてラノリンが吸収されます。
こうして自重の2倍ほどの水分を含んだラノリンが革の繊維に深く浸透することにより、革の奥底から保湿をすることができます。
さらに、保湿された革の繊維はしなやかな状態になります。
例えば、まだ買ったばかりの硬さを感じる革靴にデリケートクリームを塗り込むと、自分の足に馴染みやすくなります。
これはラノリンが浸透して繊維がしなやかになったからです。革の繊維は乾燥してしまうと硬くなり、切れてひび割れやすくなってしまいます。
革をしなやかにしてくれるラノリンの働きは、皮革製品そのものの耐久年数を伸ばすことにつながります。引用元→https://m-mowbray.com/blog/11-25delicatecream-lp/
今回のようなリペアの対象となる、メルカリなどで格安販売されている革製品はほぼ100%乾燥しきった状態で出品されています。
なので、こういうリペア/節約/SDGsやるなら1個は持っておきたいアイテムです。
タピール レーダーオイルがあると油分補給の概念が変わる
次にお役立ちなのがタピールのレーダーオイルです。
探してみると良くわかるのですが、意外とオイルタイプのケア用品って少ないんですよ。 「クリーム系」のケアアイテムばっかりです。
別にクリーム系が悪いという事ではないんですが、油分だけを補給したいって場面だと使いにくいことがあるんです。
油分のみを補給できるアイテムとしてはるか昔からミンクオイルというアイテムがありますが、アレはべたつくのと量の調整が難しいのとで扱いに熟練が必要なアイテムだと思います。 少なくとも、繊細なアイテムに油分補給をするのには向いていないアイテムだと思います。
そんなスキマを埋めてくれるのがレーダーオイルなのです。 とにかく扱いやすい。
これはデリクリとセットで運用するアイテムだと思います。 デリクリで水分補給をきっちりやってレーダーオイルで油分を補給するイメージ。
どんなにくたびれた革でも、革を水洗いして、乾く前にデリクリで水分補給した後、レーダーオイルで油分補給してあげると復活します。
そのあと、クリームを使て整えてあげるのですが、デリクリとクリームの中間で良い仕事するのがレーダーオイルの役割です。
デリクリの油分補給版って言えば良いのかな? 高いのに人気で入荷待ちになっちゃう理由が良くわかります。
しばらく履いていなかった、乾燥が進んだ靴や革小物を使い始める前のケアなどに特に向いています。 デリクリだけだとちょっとパワーが足りないので、レーダーオイルで補ってあげると特にひび割れ(クラック)のリスクを大幅に和らげることができます。
油分補給をするアイテムなのにさらっとしているのが良いです。 節約でオリーブオイルなどで代用している人の記事やYouTubeも観ましたが、結局コレ買っていますからね。 現状、替えの利かないアイテムなのだと思います。
サドルソープ改めオリーブせっけん(これのみ代用品)
革の丸洗いをする場合、サドルソープという専用品があります。
ここまで2つ、デリクリとレーダーオイルは「専用品」を使いましたが、革を水洗いするサドルソープは専用品でなくても問題ないと思っています。
デリクリとレーダーオイルは買って、使い切ったら買いなおすタイプのアイテム(替えがきかない)という判断ですが、サドルソープはオリーブせっけんで十分代用がきくという判断をしました。
あ、一応きちんとサドルソープを1個使い切ったうえでオリーブせっけんと使い比べての判断です。個人の感想ですが、経験に基づく判断です。
わたしはアトピー対策でオリーブせっけんを使い続けており、オリーブせっけんとの付き合いは長いです。 保湿力と天然成分の度合い(100%!)に関しては、文字通り身をもって実感しています。
オリーブせっけんは、天然成分であること、アルカリ性であること(せっけんはみんなアルカリ性)を満たしているので、やっていることと狙いはサドルソープと同じだと判断したという事です。
「天然オリーブ100%の石鹸」で革を保湿しながら洗う!って打ち出して革のケア用品売り場に並んでいても違和感ないでしょう???
うちでは日常的にオリーブせっけんを使っています。600gという巨大サイズのやつを使っていますが、これがチビてきたやつを取っておいて靴や革小物などの丸洗いに活用している感じです。(↓は100g)
実際、すごいきれいに汚れが落ちますし、その後革がひび割れるという事も起こっていません。 まぁ、その後のケアが良い事が前提になりますが……(サドルソープで洗っても乾かし方を間違えると乾燥してひび割れが発生します)
これ割と良い発見だと思っています。
サフィール レノベイティングカラー補修クリームで新品感が復活する
皮革ケア編でトリを飾るお役立ちアイテムはこれ。サフィールのレノベイティングカラー補修クリームです。
補色を目的としたアイテムだと群を抜いているアイテムだと思います。
補色のやりやすさ、色つきの良さ、色移りしないことなど、補色クリームに要求される全てを高次元で満たしている究極に使いやすいアイテムです。
もともと革の家具の補色用に開発されたらしいので色移りしないことに関しては究極って言っても良いくらいのパワーがあります。
革の家具を持っている家なんてお金持ちですし、お金持ちが着ている服は高いから色移りしないことに全力だすのは当然って感じですね。
このクリームの価値は色移りしないことに尽きます。 だって、色移りを考えなければ靴用のクリームのほうが安いし、使い勝手が良いですからね。
革小物、革のカバン、革の洋服(レザージャケット、革ジャン)等のアイテムでよくある、スレ傷の補修に抜群の効果を発揮します。
かばん四隅のスレなどは効果の実感しやすい補修場所です。 マジで一瞬できれいになります。
革ジャンなどが擦れて白くなった部分もコレ塗れば直ります。
クリーム単品で使うと伸びが悪くて使いにくいですが、同じ会社の製品でユニバーサルレザーローションというのがあり、混ぜることができるので(公式情報)より扱いやすくすることができます。
製品自体の欠陥ではないんですが、この手のアイテムは「色を揃える」必要があります。 今まで紹介したデリクリ、レーダーオイル、オリーブせっけんは何色の革でも使えますが、レノベイティングカラークリームはそういうわけにはいかないですからね。
ただ、そういう事情を差し置いても揃えておく価値があるアイテムだと断言できます。
革鞄の四隅や靴の色抜け、あと意外と目立つベルトの色抜けなんかにも対応できるので、革製品の買い替えコストを考えると1回買い替えがまんしてレノベイティングカラークリームとユニバーサルレザーローションのセットを揃えておいた方が合理的です。
アイテムを復活させるリサイクルこそ、究極のファッションSDGsでありカッコいいのである
昨今の高級ブランドではSDGsやエコ=カッコイイという認識があります。
高級ブランドのバッグなのに合皮を使ったり、再生素材を使ったりなどです。
カルティエの高級時計、最新作のレザーストラップが合皮という時代なのです。
リペアというのは時代に合っていますし、カッコイイと評価される時代なのです。
長くモノを使い続けるというのはわれわれ日本人の考え方ともマッチします。 必要なアイテムさえそろえば趣味の範囲でやることができることなので、興味があればぜひ試してみてください!
今回あげたアイテムは試行錯誤(無駄な買い物)をしまくった知見に基づくセレクションです。 無駄な買い物=SDGs的に良くないことというのは認識しています。
だからこそ、絞りに絞った精鋭たちを紹介する記事を書きました。こうすれば無駄じゃなくなりますからね!
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