こんにちは。灯(@tumenoakari)です。
「中小企業」に対してどのような印象を持っているでしょうか。
ここだけの話、会社に所属してコスパよく給料をもらうニュー窓際族の視点から中小企業を見るとめっちゃよい会社が多いです。
だって、計算ができない人が部長やっているような環境なのですから。
嫌味じゃあないですよ?
都合が良いって意味です。
なぜなのか。
これを知っているのと知らないのとでは、コスパに大きな差が出るっていう内容です。
中小企業の管理職には文字通り「計算」ができない人がいる
まず、計算についてです。
計算ができないというのは、未来が見通せないとかそういうレベルの高いことができないという意味ではありません。
文字通り「計算ができない」という意味です。
さすがに、四則演算ができないという意味ではありません。
集計できない、参照できない という意味です。
換言すると、Excelが苦手ってことです。
営業部、総務部、物流部、部門に関係なく概ねExcel苦手な傾向が非常に強いのが中小企業の特徴です。
「集計できない、参照できない」為、生産性が低くなりがち
「集計できない、参照できない」と生産性が低くなりがちになります。
なぜならば、この状態は「大きなデータを扱うのが難しい」状態だからです。
冗談抜きで「集計、参照」という業務は情報システム部の領域だと判断している人が多いです。
こういう状態になるとどうなるか。
シンプルに生産性が低くなりがちになります。
集計ができないと分析がしんどいです。
分析は、どういう切り口でやるか?等のセンスに依存する部分が大きいです。
また、中小企業の情報システム部は分析が得意な集団ではありません。
営業が情報システム部に分析用のデータを依頼してもバッチリ使えるデータが一撃で出てくることはあまり多くありません。
双方に想像しきれない部分が多く、だいたい何回かやり直して完成形にこぎつけるケースが多いです。(構造上そうなっているという話)
参照ができないのもしんどく、関数で一括処理できるような作業をモニターと見つめあい、残業しながらこなすケースも珍しいものではありません。
下手したら、印刷して定規片手にこなすことがあるような環境が中小企業なのです。
くわえて「この環境」自体が大きな問題を生み出します。
それは「蓄積されるデータが微妙になりがち」という問題です。
ピボットテーブル等の集計機能や関数を使うという発想が無いので、データの作り方に規則性が無い場合が多いです。
(セル結合を活用しまくった、見栄え重視のいわゆる「神エクセル」が飛び交っています)
なので、Excelが使える人が入ってもExcelで運用できないデータが飛び交っているので結果に繋がりにくい環境に落ち着くわけです。
計算というのは、扱う数字と計算方法が同じなら誰がやっても同じ結果になります。
誰がやっても同じ結果になるものに対して膨大な時間を費やすわけですから生産性が高くなるはずがありません。
これが、中小企業が中小企業たる理由の一つです。
この環境はうまく活用できるとお金になる
人によっては「地獄のような環境」と感じるでしょうがこういうのは捉え方次第です。
この環境をうまく活かすと余裕のある生活がおくれます。
周囲の環境がこうであれば。自分がExcel多少使えるだけで。段違いの生産性をたたき出すことができます。
だってそうでしょう?
周りが1時間かけている作業が、自分でやると5分で終わるわけですから。
何より都合が良いのは、周りがこれに気づけないという事です。
中小企業ではちょっとExcelが使えるだけで、莫大な時間的余裕を生み出すことができるのです。
これを社内評価獲得のために運用するか、自分の時間、副業を充実させるために運用するかを自分自身で選べるのは大きいです。
古い世代に新しい技術を教えていくなら覚悟してやったほうが良い
前章までで本題はおしまいです。 ここから先はおまけみたいなものだと考えてください。
熱い思いでExcelの使い方をみんなに広めて、みんなでハッピーになろう!
と思うことがあるかもしれませんが、いったん落ち着きましょう。
これには非常に高いハードルがあることを認識し、覚悟を決めてやってください。
中小企業の真の闇みたいなお話になりますが。
実際のところ、Excelが使いこなせなくて困っている人なんていないんです。
表面上「困っているフリ」をしているだけなんです。
簡単なら自分もやってみようかなぁと思っている人は多いですが、少しでも努力が必要とわかると拒絶反応をおこします。
これはもう、こういうものなのです。
この時に触れた通りで、真に部下の業務を理解し、評価できる上司はほぼいません。
それでも、仕事として評価と向き合わなければいけない時があります。
そのときに、彼らは何をもって評価を下すのか。
以前の記事ではファッションに絡めて説明しましたが、ここでは「時間」も一つのファクターであることを認識してください。
具体的に「長時間頑張っている=えらい」という考え方です。
過程の質が理解できないならば、過程にかけた時間を評価しようという考え方ですね。
ここで気を付けてほしいのは。 これが論理の話ではなく、感情の話であるという事です。
論理性や合理性の評価ではなく、感情の評価なのです。
実際に、わたしも作成した資料をすぐに提出するよりも1週間寝かせて提出したほうが評価された経験があります。
素早く資料を提出し、会議で発表するまでに煮詰める時間を多くし質を高めることよりも。
時間をかけて資料を提出し、ギリギリまで修正をし続けるほうが。この「頑張っている感」「やっている感」のほうに高い値段が付きました。
忙しい、大変だ、困った、何とかしないと。
表面上こう言いながらも、忙しさ、大変さがよりどころになっている状態というのはあるのです。
こういう人の業務を効率化するということは、ケンカを売ることに等しい所業になるのです。
こういう考え方の人たちに、自らの努力で生み出した時間を捧げるのはコスパが悪いです。
だから、生み出した時間を自分の為に使うという道筋を持っておくことが有効なのです。
逆に。
コスパよく会社にぶら下がるなら、これを理解しておくとこんなにも素晴らしい環境は他にない!という評価になります。
中小企業で自分の時間を作れるExcelスキルについて
おまけのおまけ章です。
300人くらい規模の中小企業で役立つExcelスキルについてまとめておきます。
ピボットテーブル
中小企業の構成員は、数字の集計ができません。
(だから、1週間分、1か月分という期間で数字を要求されることが多いんです)
仕事次第ではありますが、通常、繁閑、季節性などがありますから期間を長く取ることは未来予測に有利です。
ちなみに、このレベルの仕事は営業や事務の仕事ではなく情報システム部がやる専門性の高い仕事という認識を持っています。
ポイントは、たまに自分でできる上司がいても、部下ができるとは思っていないことです。 そこを上手く活用しましょう。
いかに中小企業のデータの取り方が独特だったとしても、会社の基幹システムから取れるデータはピボットで扱える様式であることが多いので存分に活用しましょう。
IF関数
中小企業の構成員はIF関数が使えません。
オートフィルタで通用しないケースに直面すると、紙に印刷して定規で線を引き対応することが良く目にする光景になるくらいの環境です。
そんな環境でIF関数が使えるというのはもう革命です。
暴力的に時間を生み出すことができるので使い方を覚えておきましょう。
ちなみに「文字列操作」系の機能も中小企業特攻として機能します。
「データを扱う」という発想が無く、そういうデータの積み上げになっていないことが前提になりますので、これを整備できるテクニックがあるとめちゃくちゃ有利に立ち回ることができます。
Vlookup関数
中小企業の構成員は異なるデータを組み合わせることができません。
なので、システム部に対して「必要なデータを落とせるボタン」を要求しがちです。
歴史ある中小企業の歴史ある基幹システムは「誰が使うの?」というメニューやボタンが大量に存在します。
横連携など取れているはずもありませんので、同じデータが落とせるボタンが複数存在するなんてのもよくある光景です。
システム部が対応できないときはこれを全部手作業でやるわけです。それ以外の方法が無いですから。仕方がないですね。
この環境でVLOOKUP関数が使えるなんて、もはやビックバンです。
生産性の低さを逆手に取る
このレベルの技能がすさまじい時間を生み出せる環境であるという事実をとらえておくと有利です。
あいてが生産性を高める気が無く、その必要性を感じていないというのを読み取り、活用していく心構えが成功のコツです。
良かれと思ってみんなを巻き込んでいく。
この光り輝く行動で、中小企業の真の闇を照らしきれるかどうかを冷静に分析してから動き出したほうが良い結果に繋がります。
こういうので絶望して会社を辞めてしまう人は多いです。
本当に多いです。
救いが無いのは、次の中小企業に期待して同じ絶望を味わうケースが多いことです。
悲しいかな、この技能が通用するのはこうい中小企業だけであり、この上のレベルになるとこのくらいのことが、これよりも上のレベルのことが出来ていて当たり前という環境になります。
優秀さとは相対的に決まるものですから。
優秀さを前面に出して運用するか、隠し持って運用するかで闇を上手くいなせるかどうかが変わってくるという事です。
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